DX(ペーパレスのメリット)2

(2)ペーパーレスのメリット

① コスト削減

ペーパーレスのメリットとして第一に掲げられるのが「コスト削減」です。紙の書類を電子化することにより、以下の効果が見込めます。

 

・印刷する紙が減る→印刷にかかる電気代、プリンタのトナー代、紙代の削減

・保管スペースや場所がなくなる→オフィスや倉庫にかかる費用の削減、ファイルやバインダー、保管用のキャビネ費用の削減、ファイリングにかかる人件費の削減

 

ペーパーレスというと「紙」のコストに目が行きがちですが、むしろ家賃や人件費の削減の効果が非常に大きいのです。

 

② 業務効率化

①のコスト削減にも通じますが、ペーパーレスにすることにより、紙の書類を整理してファイリングするという業務がなくなります。

 

つまりその分の業務が効率化できるのです。さらに、紙の書類の場合は、会議やミーティングで内容を共有する場合、コピーして配布しなくてはなりません。電子データなら配布も一瞬で、複数人で閲覧・場合によっては編集も可能です。

そもそもなぜ書類をファイリングして保管するかというと、後から参照するため。いくら決まりを作って整理整頓してファイリングしていたとしても、確認したい書類をその中から手作業で探し出す手間は大変なもの。電子化していれば、一瞬で検索できます。

また、大抵の書類は法律での保管年限が過ぎたら廃棄します。この廃棄対応についても、廃棄対象の書類をピックアップし、バインダーから外して捨てる。機密情報の場合は処分費用もかかります。ペーパーレスであれば一瞬で検索して廃棄もPCと同じように行えばいいのです。つまり、書類を整理整頓する手間、配布する手間、検索する手間、廃棄する手間の4つの段階で大幅な業務効率化、人件費の削減が見込めます。

 

③ テレワーク移行が容易

コロナ禍で、一気にテレワークの利用が広がったように見えますが、実際のところ書類の確認などで出社している人は多いです。出社しなければ処理できない業務があるのは、そこに紙が介在しているからです。ペーパーレスにしておけば、いざという時のテレワークへの移行はカンタンです。

2020年11月には、政府がこれまで押印が必要だった約15,000件の行政手続きのうち、不動産登記や法人登記など「実印」が必要な83件の手続きを除く、ほぼすべての手続きでハンコ(認印)を不要にする「脱ハンコ」への動きを進めています。

④ 紛失・漏洩リスクの軽減

紙の書類の場合は量が多くなりすぎると、1枚くらいなくなっていてもわかりません紛失や漏洩していても気がつくまでに時間がかかる場合があります。

もちろん、ペーパーレス化しただけでも同じように紛失や漏洩のリスクはあります。ただし、データを消したりコピーしたりすればログが残りますし、サーバーでバックアップを取っていれば、復元も可能です。紙の書類よりは、紛失・漏洩のリスクを軽減することができます。

 

⑤ SDGsの推進

いま、企業が今後も持続していくために求められているのは「どれだけ環境に配慮できるか」です。ペーパーレスは電気を使うという意見もあります。しかし、紙を消費することは、それ以上に森林破壊につながっているのです。

社会活動において、全く環境を傷つけないということはあり得ません。しかしどちらがより環境にやさしいかを見極めて、コストだけではない選択が求められています。

 

Digital Workstyle College. 様引用