オーストラリアでは2024年11月に、16歳未満の子どもがSNSを利用することを禁止する法律が成立しました。この法律は、子どもたちのプライバシーを保護し、オンラインでの安全性を向上させることを目的としています。この新しい規制により、SNSプラットフォームは、未成年者のアカウントを削除することが求められています。海外でもいじめによる自殺等の問題が深刻化していることが大きな理由の一つに成立したといわれています。実際のところ賛否両論からみなさんも是非考えてみてください。
賛成意見
1.精神的健康と幸福の保護
SNSは過度の比較やいじめの場になることがあり、自己肯定感の低下や不安感、うつ状態を引き起こす可能性があります。16歳未満の子どもがこれらの負の影響を受けることを防ぐために、利用を制限することは重要だと考えられます。
2.学業と集中力の向上
SNSは多くの時間を消費するため、子どもたちの学業や集中力に悪影響を及ぼすことがあります。SNSの利用を制限することで、勉強や趣味に集中できる時間が増えると期待されます。
3. 家庭の安全と安心
SNSの利用が引き金となる家庭内の争いや問題行動を減少させることができるとの意見もあります。保護者が安心して子育てを行える環境を整えることができるという利点もあります。
反対意見
1. デジタルデバイドの拡大
技術がますます進化する現代において、SNSを使ったコミュニケーションや情報収集は欠かせないスキルとされています。16歳未満の子どもがこの技術に触れる機会を失うことで、デジタルデバイドが広がる可能性があります。
2.反発と秘密利用の増加
法律で利用を禁止することにより、かえって子どもたちが反発し、親の目を盗んで秘密裏にSNSを利用するケースが増える可能性があります。これが新たなリスクを生む恐れがあります。
3.親の教育の役割の減少
親が子どものSNS利用を管理し、適切な使い方を教えるべきだという意見も根強いです。法律で禁止することは、親が子どもに対して責任を持って教育する機会を減少させる可能性があります。
中間的な見解
規制と教育のバランス
完全な禁止ではなく、利用時間の制限や安全な使い方を教える教育プログラムの導入など、中間的なアプローチを採るべきだという意見もあります。これにより、SNSの利点を享受しつつ、リスクを最小限に抑えることができると考えられます。
これらの意見を考慮に入れると、SNS利用制限には一長一短があり、なかなか正解が出せない問題です。しかし、SNS禁止を法律化する国が出てきたことはインパクトがあるニュースでした。